Oトモさんと1泊で城ケ崎へ。
29日、朝6時に荻窪駅集合。前回より駅や電車に人が多いと思ったが、今日は平日である。世間の多数が休んでいるときにも働いている人たちがいるおかげで、電車は動き、コンビニが使える。ありがたいことである。
前回よりも道路は空いており、2時間半ほどで城ケ崎に着いた。
岩場に降り、場所を確保した後、まず、端の方の簡単なルートでアップ。江戸川橋でたまにお見掛けする強い方がおり挨拶した。錦糸町常連のMムラさん夫妻も岩の上で寝転んでいる。そしてWっちさんやツヨポンさんなど、顔見知りがたくさん。良くも悪くも、ジムのような岩場である。
認知的不協和の末
アップの後、本日の狙い「エアーダンス」へ(12a)。
すでにヌンチャクが掛かっていた。掛けてくれたのは、Oトモさんの顔見知りのYさん。声を掛けたところ、お先にどうぞということだったので、登らせてもらう。
前回、好感触だったので、今日は2、3トライで登れるだろうな、と楽観視していたのだが。。。
左のクラック沿いに登り、ギリギリ届く1ピン目にクリップしてから一度降り、プリクリ状態で登り直す。プリクリ棒を使うのと手間はそう大差ない。
Yさんが「今日はぬめりますね」というのでどんなものかと思ったら、たしかに前回とはちょっと感覚が違う。朝だからかもしれない。核心のムーブを探る。前回とは変えてみた。こちらのムーブの方が良さそう。
2トライ目、登る気まんまんで取りつくが、核心でフォール。あれ? ムーブを確認しておく。
3トライ目、だいぶ日が差してきたせいか、岩の状態も良くなってきた。さすがに今度は登れるだろう。核心部分は問題なし。レストポイントでレストして上部へ。腕にはまだ余裕がある。最終クリップの後、甘いホールドから左手のガバをつかんだ、と思いきや、少し距離が足りなくて持ちきれずフォール。
決してヨレていたわけではなく、「いただき」と思っていたのに。情けない。。。
「登れるはずだった」と思うが、登れなかったのが現実である。おかしい、、、たぶんその認知的不協和からであろう、集中力が切れてしまった。
4トライ目は核心でフォール、そこですぐに降りて結び直して5トライ目をしたが、やっぱりフォール。。。気分がドヨーンと重くなってくる。同じ課題を何度もトライして登れないことが続くと、「またやらなくちゃいけないのか」と、だんだんトライすることが嫌にやってくる、あの感じだ。
幸い、今日は泊まりなので急いで撤収する必要もない。だいぶ休んで空に少し赤みがさしてきた16時くらいに、6トライ目。やっぱり声を出さないとだめなのかなあ、と、唸り声を上げながら核心を突破。レストポイントで入念にレストして、最終パート。さっき落ちたところで短く叫んで、ガバをつかみ、無事に終了点へ。やれやれ、、、ほっとした。
ちなみに、エアダンスが終わったらやろうと思っていた「パンピンングアイアン1」は、この日も朝から染み出し。夕方にはだいぶ少なくなっていたが、それでも染み出しは消えていなかった。
「エアダンス」(5.12a)感想
2日10トライでRP。油断しなければ、7トライだったのに。。。
カチカチの垂壁から、どっかぶりの核心に入り、最後は微妙なマントル。短いけどバラエティに富んだ、なかなか面白いルートだった。ストレニ系ではなく、どちらかといえばテクニカルなムーブ系。短いせいか、12aにしては登りやすいと言われることが多いようだが、グレーディング的にはジャスト12aではないだろうか。
登り返しは「カマキリ方式」が主流らしい
皆さんの祝福を受けてからの撤収は16時半くらい。
登り返しの取りつきで、Oトモさんとロープを結んでいたら、後ろから来たクライマーが「先に行かせてもらっていいですか」という。どういうことかと思ったら、彼らはアンザイレンせずに、ビレイループにスリングを2本掛けて、セルフビレイを掛け替えながら登っていった。
ここでそのやり方を見たのは初めてだったので、ちょっと驚いたが、確かに速い。
そして、その日は、我々以外、4パーティだったか、5パーティだったか、すべてのその「セルフビレイ掛け替え方式」(あとから聞いたら「カマキリ方式」と呼ばれるらしい)で登っていた。
我々の後から登ってきたWっちさんやツヨポンさんたちも、その方式だった。彼らに聞くと、金属ステップが設置されてからは、このやり方が登り返しの主流になっているらしい。知らなかったなあ。勉強になった。
本日の宿「オレンジ村別館」
駐車場に戻ったは17時すぎくらいで、マックスバリューで買い物をして、本日の宿、「城ケ崎オレンジ村別館」に向かった。
http://izu-orange.com/
「オレンジ村」はバーベキュー施設のあるコテージ風の宿なのだけど、「別館」の方は単なるアパートの一室。部屋の広さは12畳なので、2人では持て余すくらい広い。7、8人は余裕で泊まれるだろう。
設備は、キッチン、冷蔵庫、ガスコンロはあるが、調理器具、食器はない。やかんもないので、湯は電気湯沸かし器で沸かした。自分たちで調理器具や食器を持っていけば、鍋パーティなど自由にできる。会の合宿みたいな用途にはとても良いだろう。
風呂は普通の家庭用タイプ。テレビは自由に見られるが、エアコンが120分100円の有料式なのは驚いた。はっきり言って、これはせこい。
素泊まりで3780円(税込み)。すごく安いというわけではないが、大重丸に泊まるより、多少安上がりだ。
風呂で汗を流して、食事をして、8時に就寝。寝不足なのですぐに寝付いた。
城ケ崎・シーサイドの駐車場について
前回、駐車場は、駅の反対側の有料駐車場に停めたのだが、今回は岩場へ通じる散策路に近い方の駐車場に停めた。実は、前回もこのあたりに駐車場があったはずということで、ここに一度来たのだが、入口に「月極駐車場」という看板が立っており、ここじゃないんじゃない?ということで、駅の反対側の駐車場まで戻ったのだ。
今回も、念のためそこを通ったら、ちょうど荷物を出しているクライマーがおり、「ここはクライマーが停めていいのですか」と聞いたところ、前の家に断り、500円を払えば停めていいシステムだという。なるほど、そういうことなのか。教えてもらわなければわからないシステムだ。料金は駅の公共駐車場と同じだが、だいぶ近い。ありがたいことである。