パンピングアイアン１（12a）をRP／城ヶ崎・シーサイド

のんびりと昼から参戦

いよいよ「パンピングアイアン１」を落としに行かなければ。

木曜の夜から金曜にかけて、東海から関東ではけっこうな雨、一部では雪も降ったが、そんなことを気にしてはいられない。先週末は風邪でダウンしてしまい、前回せっかく追い詰めたのに登りに行けなかった。今週も行かなかったら、また細かいムーブを忘れてしまうかもしれない。壁の状態がどうであれ、とりあえず触っておかないと。

前回の感じを忘れていなければ、まず１日で落とせるであろう。しかし、壁の状態が悪いかもしれないし、万一ということもある。念のため宿を予約して、２日体制を敷いた。土曜はＫジマさんたちロックランズ組が行くというのでそちらに混ぜてもらうことにして、日曜はＭワさんやＭイさんが行く予定ということで、現地で参加させていただくことにした。

土曜は晴れ予報だが、伊東市の予想最高気温は８度と低く、しかも風速８ｍの強風が吹くという。早朝は岩も冷たいだろうしコンディションも良くないだろうと予想して、いつもの0911着から1時間遅らせて、1022着の電車に乗ることにした。

ところが、家を出て駅までの道で財布を忘れたことに気づいた。取りに戻っていたら、もう間に合わない。熱海から出る伊東線は本数が少なくて、1022着の次は1117着。特急を使えば速いが、さすがにそこまでする気はない。家で時間をつぶして出直した。

電車での移動途中、神奈川県あたりでは家々にうっすらと雪が積もっているのが見える。大丈夫だろうか？

伊豆高原の駅で駅でゆっくりとトイレを済ませてから岩場に着いたら、もう昼近くだった。

ヌン掛け便で、核心ムーブは問題なし

「ルーズガール」でアップ。２週間ぶりの岩なので、どうも余計な力が入ってしまい動きがぎこちない。少しでもジムで登っておいてよかった。

「パン１」は、途中までヌンチャクがかかっており、トライする人がいたが、敗退で回収してしまった。下部は、パン１から途中で右に分かれる「ブレイクポイント」をトライしている３人組がいて、４本目までボルト共通でヌンチャクがかかっている。

まずはヌン掛け便。すでにかかっている下部もロープの流れを考えて、一部に長ヌンを掛け足した。

核心ルーフ部、上のヌンチャクは１発で掛けられた。そこでテンションして、ハング越えのムーブをやってみると、これまた１発でガバが取れた。先日、江戸川橋の２階のルーフ壁で、同じようなホールド設定で、ここのムーブのシミュレーション練習をしておいたが、その効果があったのかもしれない。ガバが前より近く感じて案外簡単に右手が届き、感触はいい。

上部もヌンチャクを掛けつつ、とくに前回落ちたあたりを慎重にさぐって、ムーブを固めておく。

壁はからからに乾いており、状態はかなり良い（それでも、一部に染み出しはあった）。風が強くて気温が低いが、暑いよりはずっとましで、今日登らなければいつ登るんだ、という感じ。来る途中の心配はまったくの杞憂で、いつものことだが、岩の状態は来てみないとわからないものだ。

パンピングアイアン１（12a）をRP

２便目、登る気まんまんで取り付いた。

入れ込み過ぎか、下部ではやや無駄な力を使ってしまった感じもあったが、核心下のレストポイントで、いつものようにゆっくり200数えてレストして、十分に腕を休ませる。そして核心部に突入。左手外側カチ→右足ヒール→右手真ん中に寄せから、クリップせずに上のガバへ。取れた！クリップして、乗り上がる。前回はカチでクリップしてからガバ取りをしていたが、今回は無意識的に上のガバを先に取ってしまった。結果オーライ。
立ち上がって、また200数えてレスト。

前回の徹を踏まぬようここからが正念場だが、さっき確認したムーブをこなせばいいだけ、と自分に言い聞かせて、慎重にスタート。前回落ちたポイントを超え、小レストしてから最後のフェイスの小悪いムーブをこなして、無事終了点へ。

長かった～。

まあ、登れて嬉しいというより、正直ほっとした感じの方が大きい。でも、核心ムーブがけっこう楽にこなせたことは、嬉しかったな。クライミングはムーブだからね。

・パンピングアイアン１（12a）：本日２便目でRP、計4日10便（ヌン掛け便含む）

もう満足して、本日終了。あとはのんびりと人のクライミングを見学して過ごした。

５時過ぎに岩場をあとにして、いつもの宿へ。

荷物を置いて、タオルと着替えだけ持って八幡野の「みなとや」まで風呂を借りに行った。歩いて15分くらいなので、近いものだ。宿の女性に「500円です」と言われ「クライマーなんですけど」と言い、400円にしてもらった。「クライミングの人には見えなかった」とのこと。1人だしね。

帰りにマックスバリューで簡単な食事を買い、宿の食堂で食べる。部屋で少し読書をして10時くらいに就寝。ちょっと寒かった。

「パンピングアイアン１」ルート雑感

長く、最初から最後までムーブがあって、充実感は抜群。デッドムーブが下手な（全部下手だけど）自分には、とにかく核心のムーブが難しかった。核心ムーブだけでいうと、パンピングアイアン２（12b）の核心部（４ピン目あたり）より難しいと感じた。

ただ、１は、レストポイントが３か所あり十分に腕を回復できるので、全体を通してみればやっぱり２よりや易しいだろう。RPまでの便数も、やはり２より少なかった。核心下は、左のレストポイントに行かない方が、ルート名の通りになって充実するかもしれない。

終了点直下も小悪いが、左周りより直上の方がラインが美しいし、わかってしまえばムーブも楽だと思う。また、その手前でニーバーレストができる。

参考：ヌンチャクについて

２回ハングを越えることから、ビレイヤーからクライマーが見えにくくなるのと、ロープの流れが悪くのとで、２ピン目を掛けた後、１ピン目は外した方がいい。また、２ピン目と４ピン目は超長ヌン（60cmスリングなど）にするのがベター。５ピン目、６ピン目は、ペツルでいうと25cmがよいだろう。17cmでも可。60cmスリングの長ヌンなどにするのは、落ちたときに危ないのでやめた方がいい。

7ピン目から上はなんでもOK。