フィジカルもメンタルも弱すぎて、「パン2」修行続く2/城ケ崎・シーサイド

パンピングアイアン2を見事にRPして喜ぶTちゃん(左)と、服を脱いで祝福するWっちさん(右)。

寝不足が続いていたのでぐっすり熟睡し、翌朝は6時半ごろ起床。7時に近くのガストに入り、朝食を採った。

車載温度計で朝の気温は2度。まだ陽の当たらない岩場は寒いが、風がないので昨日のような厳しい寒さは感じない。

まず、アップを兼ねてヌン掛けをする。岩は冷たく、テンションする度に首筋に指を当てて温めながら、ゆっくりヌンチャクを掛ける。

大混雑の「パン2」「虎」ラインで順番待ちリスト登場

じきにクライマーが増え始めた。今日は「パンピングアイアン2」と下部共通の「虎の穴」(13a)の両ラインにトライする人が多いらしく、Wっちさんが紙とペンを用意し、順番待ちリストを作ってくれた。ただ、朝はまだ岩も冷たく、簡単なルートでのアップがあるからだろう。出足は鈍く、名前を書く人がいないし、ルートが空いているときも多い。ヌン掛けから1時間くらいしたところで、リストに名前を書き、1便目トライ。

案外に調子よくするすると登れて核心は越えた。だが手が冷たく、感覚が鈍くなり余計な力が入る。お皿ホールドでレストしても、回復してるんだかしてなんだかわからない。右手カチからカンテガバを左手で持ち、下足のまま、伸び上がって右手でリップのガバをつかんだ、と思ったら、そこで落ちた。あと3手だが、ヨレ落ち。惜しいは惜しいが、これなら今日中に落とせるかも、と希望がわく。

降りてきたら、リストには6、7人が名前を書いていた。その後、Tちゃんのビレイをしてからもう1度リストを見ると、今度は10番目まで埋まっている。すぐに、Tちゃんと自分の名前を書き足した。2ラインで12人回しかな。これは、あと2便出せるか、出せないかだろう。人気ラインだから人数が多いのはやむを得ない。リストがあると順番に気を揉まずに済むので、楽と言えば楽だ。Wっちさんに感謝である。

「パン2」「虎」順番リスト。12人回し。

顔見知り多くセッション的に

どこかでお見かけしたお顔の方が、「しいさんですか」と声を掛けてきた。だれかと思えば、以前、Kスケさんと一緒に錦糸町で登った、Gトウさんだった。私がかけたヌンチャクに名前が書いてあったので気づいたという。Gトウさんも「パン2」トライで。一緒に頑張りましょうと励まし合う。

その他、T-WALLの常連Yさんや、Fさんなど「パン2」にトライする顔見知りが多い。錦糸町のEさんは、昨日RPしていた。顔見知りの多くと同じルートをトライしていると、ムーブの検討だとか感想だとか話しながら、ボルダリングほどではないだろうがセッション的な感じになり、なかなか楽しい。

ついにTちゃんがRPし、1人残される

自分の2便目を登る前に、Tちゃんがトライするのをビレイ。核心を越えレストポイントから上部では声を上げながら気合いの入ったトライで、見事にRPをした! それは素晴らしいのだけど、次に登る自分のプレッシャーがおのずと高まるのは素晴らしくない。陽が差して暖かくなり、壁のコンディションは良いのだが、なんだか身体の調子が悪い。案の上、薄かぶり下部の左手送りでフォール。みんなの期待に応えられず、情けない登りとなってしまった。

降りてきて、次の予約を紙に書く。予約リストには番号も書いてあるが、いま登った自分の番号が12番で、次に登るときは24番、つまり12人後である。混雑していることはみんなわかっているので、長時間ハングドックする人はいないが、それでも、かなり遅い時間となりそうだ。

しかも、自分のヌンチャクだから、登って回収をしなければならない。もしどうしても時間切れなどのやむを得ない事情があれば、他のクライマーに頼んでもいいのだけど、できればそれはしたくない。可能な限り、プロテクションは自分でセットして自分で回収するのが、自立したクライマーのあるべき姿だ。最悪ヘッデン回収になるなと覚悟する。

帰りはSダさんの車に同乗させていただくことになっているが、「どうせ中途半端な時間に出ても渋滞にはまるので、それなら遅い方がいい」と言ってくれたのが有り難い。

登れる予感しかしないが…

リストに名前を書いていたが抜けた人もいて、自分に回ってきたのは結局4時ちょっと過ぎで、日が落ちたタイミングだった。ちょうど昨日の回収便と同じくらい。食事をしたり昼寝をしたりしていたら、体調は快復し、気力があふれている。岩はほどよく温まっているが西日は陰り、環境もベスト。登れる予感しかしない。

次に登るGトウさんに動画撮影をお願いして、登り始める。もちろんプリクリはしないし、RP態勢であるから、カムにもクリップせず、ボルト1本目から掛けていく。1ピン目をクリップする前に一瞬足ブラになりヒヤリとした。

入念にレストをしながら進み、核心は越えて、薄かぶり下部のレストポイントへ。声を上げながら進み、お皿ホールドから左カンテ、そして朝は落ちたリップのガバもしっかり持てた。だが、1手ずつ力が吸われていき余裕はまったくない。左手をマッチし足を上げ、右手を右のガバに送る。あとは左足で乗り込んで穴をつかめば完登、というところで!やってしまいました、まさかのフォール。これまでは右手を持ってから、右足をカチに開いていたのだが、そのムーブ忘れてしまったのが直接の敗因だ。

フィジカルもメンタルも弱すぎる…

なぜそのムーブができなかったというと、腕がヨレヨレになっていることから余裕がなく、先を焦ったことによる失敗だ。腕のヨレはフィジカルな問題だが、焦りはメンタルな問題である。ヨレていたって、焦らなければ正しいムーブができたはず。

要するに、フィジカルもメンタルも弱すぎる、ということ。どちらも鍛えていくしかない。

帰りはSダさんの車に同乗させてもらった。東名には乗らず下道で進んだが、途中で「かつや」で食事をし、解散地点の大井町駅には9時くらい。渋滞がなく、意外なほど早かった。

急な連絡にもかかわらず、現地で混ぜてもらい、宿やら帰りの車やらでお世話になったSダさん、ありがとうございました!

・パンピングアイアン2(12b)、本日4便(ヌン掛け含む)、計14便。

シューズ、気温、服装メモ

今回、シューズはソリューションじゃなくて、紐インスティンクト(赤)にしてみた。ソリューションより、ヒールがフィットする。このルートはヒールを多用するのでこっちにしてみたけど、良かった。

大寒波到来ということで、伊東市の予報も土曜は8度、日曜が6度程度と低い。ただし天気は晴れときどき曇り。実際のところ、土曜は風が強くて、かなり寒かった。日曜の方が気温は低かったのかもしれないが、風があまり吹かなかったので、体感では暖かく感じだ。

家からは、長T、フリース、フード付きダウンジャケット。ボトムはさすがにバーブでは寒いだろうと考えて厚パンツ。そして半Tを持参。日のあたらない午前中は寒いので長T+半Tで登り、日が当たる午後は半T1枚で十分。ボトムを厚パンツにしたのは正解だった。

レスト中は風がなければ、上着もいらないくらいなのだけど、風が吹くと帽子、手袋をつけてフードをかぶって防がないとならない。

朝の早い時間は岩が冷たくて、焼き石をしている人もいた。1日のうちでの寒暖差がかなり大きい。

天気は良かったので、昼寝をしている間に少し顔が日焼けした。日焼け止めを塗った方がいいかも。

昨日ほど風は強くないが、波はまだ高い。

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