うちの近所、池袋の有名ラーメン店「無敵屋」は、昼間から夜まで、いつも行列ができている。どういうわけだか知らないが、外国人観光客に人気の店で、とくに中国人が多い。メニューは、日本語、英語、中国語と3カ国語で書かれているが、それだから人気が出たわけではなくて、外国人客が多いからメニューを多言語化したのだろう。
観光名所化している店には、有名なだけで味はたいしたことない店もあるが、ここはたしかに旨い。だからたまに無性に食べたくなるけど、とにかくいつも行列が出来ているので、なかなか入れない。
自分の基準では(店にもよるが)並んでいる人が4,5人なら、待ってもいいかなと思う。ラーメン屋なんて回転は速いから、それくらいなら普通は10分も待てば入れる。武蔵野線の電車を待つより早い。
だが残念ながら、この店で行列がそんなに少ないことは、まずない。昼間なら10人以下の行列はめったに見ない、ランチ時や夜は、50人くらい並んでいるのも珍しくない。
遠目にちらっと見て、「今日も行列だな」と思えば、書泉グランデの裏の「キッチンABC」にでも行く。ここのオムライスも好物だ。ラーメンか、オムライスか、我ながら子どものような味覚だと思うが、好きなのだからしかたない。
無敵屋のラーメンがどうしても食べたいときは、夜中に行く。この店が偉いのは深夜4時まで営業していること。深夜というか、夏なら早朝だ。
午前0時くらいだと、大雨でも降っていれば別かもしれないが、普通はまだ行列があることの方が多い。終電も終わる夜1時過ぎに行っても、まだ少し列が出来てるときがあるのには驚くが、そのまま入れるときも多い。2時過ぎからは、さすがに行列は見たことない。しかし、けっこう客は入っている。夜中でも観光客もいるが、飲み会帰りの若者グループとか、水商売のお姉さんと客のカップルなんかもいて、雑多な感じが心地よい。
で、脂たっぷりのラーメンを食べる。大盛り無料なのだけど、さすがに大盛りはたのまない。普通でも十分満腹になる。でも、ここはチャーシューがおいしいので、チャーシュートッピング(100円)を頼むときはある。そして、たぶん1200kcalはあるだろうなあ、などと思う。クライミングをやらなくなっても、カロリー表示を気にする習慣だけはなくならない。
しかし、気にしたところで、夜中の2時にしょっちゅうこんなものを食べてそのまま寝てれば、太らないわけがない。
クライミングをしなくなってから、体重は5kg以上増え、完全にメタボデブである。
もちろん、メタボデブでも登っていればクライマーだ。しかし登らなければクライマーではない。登らない豚は、ただの豚だ。